2012/05/31

披露宴の友人代表スピーチで話せるようなエピソードが無いと思った

気がつけば私も同年代の友人達が家族を築いていく年齢。

2月の下旬頃に友人に結婚式での友人代表スピーチを頼まれました。その披露宴が先日行われて無事スピーチを終えたので、記録として日記を書きます。






友人代表スピーチの情報収集

2月下旬にスピーチを依頼されたときは、軽い気持ちで引き受けました。スピーチをするのは初めてなので、まずは情報収集が必要でした。「結婚式 スピーチ 友人」だとか、「結婚式 友人代表 スピーチ」なんかで検索した後に、本屋でスピーチ本をザッピングして、BookOFFで使えそうなのを2冊買いました。

フォーマルなもの伝統的なもの基本というのは流行に左右されず不変なはずなので、その本が新しいか古いかはあまり関係なく、内容に注意するべきなので、BookOFFで充分だと思ったし、割りと種類もあったので、その中からそれっぽいのを選びました。


そうこうするうちに、1ヶ月前になり、2週間前になりそして1週間前になった。その間にもスピーチといえば、ということでスティーブ・ジョブズやマライアキャリーのスピーチをYouTubeで見たりもしたが、うますぎて参考にはならなかった。他の友人に結婚式の友人代表スピーチについてどんな話をしたかとか、参加した披露宴で他の人がどういう話をしていたか、なんて話を聞いたりもしました。


サイトを見たり買った本を読んだりしたものの、どれもこれも派手で見栄えのよいエピソードを中心に構成されている。あいつがこんな事を言って人生が変わった、こんな凄いところがある。スーパーヒーローの集まりかと思うほどです。


友人とのエピソードがない!

結婚式を挙げる友人は幼稚園からの知り合いなので、かれこれ25年近くの付き合いとなる。高校も同じだったので一緒に過ごす時間もあったし、卒業後も約10年の間、半年と絶えず連絡を取ってきました。

しかし、そんな人前で披露するようなエピソードなんてない。一緒に御飯を食べたり、遊びに行ったり。でも、特にありません。そういう派手で人に語りたくなるような出来事がないからこそ長く一緒にいられた。という矛盾。他の友人とのことを考えてみても、やはり特筆するようなエピソードが無かったりします。

一応あるはあっても、披露宴で語るには相応しくないエピソードだったりする。特に、男同士なので大抵はそういう話だったり。
または、特にその友人の良さが出ているわけではなかったり。特にここが重要で、そのエピソードが友人の長所を引き出せる、そんなエピソードは、ほとんどない。今回の友人に限らずどれだけ仲が良く共に過ごした友人であっても、記憶に残るエピソードが、その友人の長所を語れるわけではない。これが本当に苦しい。



買ってきた本を参考に一応完成

それでも、買ってきた本を参考にして前々日にようやく書き上げた。はっきり言って当たり障りのない文章が出来上がった。自分でも満足は出来ていない。それでも時間が時間なので、妥協した。とりあえず人柄を褒めておきました、とその程度で。

前日に実家に戻る途中の新幹線の中で練習し、言うこともほぼ覚え、とりあえずはカンペなしでも話せるくらいにはなりました。
しかし、どう考えても内容がないのだ。自分で話していても、何も感じない。全くの他人でも話せるような内容で、それなら私でなくてもいい。


買った本は非常に参考になった。しかし、借りてきた気しかしなかった。全体的に胡散臭いのです。特に文体が。
◯◯なんですよ!ところがです!◯◯でして。◯◯なんですから!

と。本には、冒頭で自分のキャラクターを出しましょう。なんて言ってまして。ところがです!このパターンしかないんですから!

自分で考えたのに、なぜだか自分のモノでない気がする。


アルバムの記録から記憶がよみがえる

式の前日は休みをとってついでに実家に帰省する予定だったので、昼頃には実家に着いた。それから、ふと思いついて家中をひっくり返してアルバムを探した。もはや私の部屋など無いし、家族もそれほど整理をするタイプの人間ではないので、リビングから母親の寝室、兄や妹の部屋などいたるところを探索し、幼稚園の頃から高校時代のアルバム、卒園アルバム等を探しだした。

そしたらそこには思い出がありました。
忘れていた思い出が記録されていた。例え友人と一緒に写った写真でなくても私の思い出がよみがえり、友人との記憶も一緒に思い出しました。

一緒にスノーボードに行った時にどういう服を着ていたのか。何を持参したのか。卒業アルバムでどういう髪型をしていたのか。卒園アルバムでどんなポーズをしていたのか。その時と高校時代、今とで違うところがあるのか。

例えば、今の友人はカメラの前でおどけるようなタイプではない。けど幼稚園の時はカメラの前を奪うように真ん中を狙っていたとか。

例えば、高校時代に厳しい部活に所属していた。何かの大会で結果を出したわけではない。けど3年間その部活をやり通した。それだけで充分鍛錬はされていることが分かるとか。

そういう小さなところだったですけど。

自分だけのスピーチが完成

前日の夜11時頃に改めて作成したものが完成した。一応は自分にしか書けない、話せない内容のものが出来た。それが上々だったかどうかはわかりません。友人のいいところをアピール出来たかもわからないけど、これで受け入れられないならもう自分ではどうしようもない、とそう思えるくらいには出来たと思います。

話の内容は、結局前日考えましたみたいな内容になってしまった。けど実際は、スピーチの話を貰ってから、絶えず頭の片隅にはあって緊張して苦しんだりもしました。それが存分に出せたかはわからないし、聞く人にはさっき考えたのかよと思った人も多かったと思います。


練習する時間はほとんど取れなかったけど、自分で真剣に考えたものだったから既にほとんど頭に入っていました。風呂に入りながら、ご飯を食べながら、当日行きの電車の中で、計1、2時間程度しか練習出来なかったけど、当日大きなミスをすることもなく無事終えることが出来ました。


自分にしか出来ない話

とにかく自分にしか出来ない話をしよう。
それが一番大事なことだと途中で気が付きました。
褒めよう、いいところをアピールしようと考えていた時は、胡散臭い言葉しか出てこなかったけど、アルバムを見ていたらそこには私と友人にしかない思い出だらけで、そのうちに自分にしか出来ない話をしようと考えを変えてからは、驚くほどスラスラと出てきて、むしろ前よりも友人の長所が見えて来たと思います。


披露宴の主役は新郎だけど、友人代表スピーチを頼まれた以上は、友人を輝かせるためにも私も助演男優賞を狙うくらいの気持ちで臨まないといけません。助演男優賞を狙う以上は、自分でないと駄目だという理由が必要だと思った。それが出来ないなら先に断るべきだった。


今思いつくエピソードはまだまだ

今回友人スピーチを頼まれて、もし他の友人に頼まれたらどうだっただろうかと考えました。あいつにならこういう話を出来るとか、こいつに頼まれたら話すこと無いな、なんて思ったりもしました。

けれど大事な友人から頼まれれば頼まれるほど、今思いつくような賛辞の言葉なんて表面の話でしか無いと思う。その人の式をいいものにしたい。そして自分の観客ではなくて参加者として関われる。そう考えると、今思いつくようなエピソードは、まだまだふさわしくはない。仲が良ければいいほど、大事な友人であればあるほどギリギリまで苦しんでねじり出す、そんな感じになると思うしそらが自分なりの祝福の方法だと思います。

その苦しんだ部分を表に出すか、出さないか、出てしまうかはわからないけど。


これからはひとつひとつ記録していこうと

苦しんでいた状況を救ってくれたのは、思い出の記録でした。
これからは、友人との思い出、特に相手に感謝した出来事、助けてもらった出来事。そういう出来事や思い出は忘れてはいけないと思ったし、忘れない努力をしないといけないと思いました。
これまでお世話になった方にも、どれだけお世話になっているか、既に忘れてしまっているところもある。

誰かに助けてもらったり世話になったり相手の良い所、面白いところに気がついたりしたら、どこかに記録しておこうと思いました。そうすれば、きっと記憶もよみがえらせることが出来ると思います。


スピーチ本は役に立つか

スピーチ本は役にたったと思う。基礎を学べるし、いくつかあるスピーチ例を読めば、どれがいいスピーチでどれがよくないスピーチかなんとなく判断がつくようになる。もし自分がスピーチしてもらうとしたらどれが良いかと。これだったら少しがっかりする、とか。なにより、持っているだけで安心する。

しかし、あくまでもそれは借り物なので、それに沿って作成してもそれを元に自分のモノに消化しないと駄目だと思います。
そして自分を出そうにも、自分だけの話をしようにも、基礎や基本に沿って構成しないと素人である私では更に酷いものになるだけです。
だから、やはりスピーチ本に目を通すことは必要だと思いますし、出来れば複数冊読んでみると良いと思いました。

3 件のコメント:

  1. 今の私の心境にすごく似ていて、しかも的確な言葉で表現されており、
    自分の頭の中を整理してもらった様で、びっくりしました。
    今週末ですが、あとすこし粘ろうと思います。
    ありがとうございました。

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  2. 匿名さん

    コメントありがとうございます。
    友人代表スピーチ緊張しますが、友人のことを深く振り返れたのでスピーチ後にはこちらから友人に対してスピーチを任せてくれてありがとうと言いたい気持ちになりました。

    スピーチ頑張ってください!

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  3. 先日無事結婚式も終わり、スピーチも喜んでもらえたようで、
    泣かせる内容でもなかったのですが、新郎・新婦、他友人も意外にも泣いてくれました!
    なんだか嬉しかったです。
    友人のことをとても考えた上での結婚式になったことで、自分にとっても格別なものになりました。

    ここでの記事が「それでいいんだ」という確信と励みになり、助かりました。
    コメントもありがとうございました。

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